Intensivist 〜doctoryoの雑多なブログ〜

とある救急/集中治療医のブログ。

のどを診ればインフルエンザが診断できる?

冬の乾燥するちょうどこの時期
「流行のピークは過ぎた!」と言われているものの
小児科外来はインフルエンザが半数以上。
よって「インフルエンザ迅速診断キット」が大活躍します。
 
感度、特異度ともに90%を超えた検査ではありますが、
ある一定の確率で偽陰性が出てしまうことや
発症初期でウイルス量が少なく検出できないなど
問題点も指摘されています。
 
上気道炎の診察では咽頭扁桃や後壁などの観察のために
舌圧子とペンライトを用いて『咽頭/のど』を診ることが基本!
その『咽頭/のど』にインフルエンザに特有の所見が観察できるらしい。

https://www.jstage.jst.go.jp/article/general/12/2/12_2_51/_pdf

表面平滑でぷりっとした濾胞(いくらみたいなもの)が見えます。
論文ではrice grainやtear dropなどと形容してありますが..(個人の見解笑)
「インフルエンザのリンパ濾胞 / influenza follicle」と呼ばれています。
 
・the novel influenza A/H1N1-sensitivity100%,specificity97%
  新型インフルエンザA/H1N1-感度100%、特異度97%
・the seasonal influenza A/H3N2,A/H1N1 and B-sensityvity95.46%,specificity98.42%
  季節性インフルエンザ-感度95.46%、特異度98.42%
・発症から観察できるようになるまで中央値5hr、平均7.8±5.3hr
 
昨日診た患者さんの 『のど』にはぷっくりとした濾胞がありました!